2011年2月4日

Erlang/OTPの抱える基本的な課題

Erlang(日本語では「アーラン」よりも「えあらんぐ」の方が発音により忠実らしい)/OTPのブログを一応標榜している(苦笑)ので、今後のErlang/OTPの課題などまとめてみる。

まず技術的には
  • 暗号に関わる技術(ハッシュ関数、共通鍵暗号、公開鍵暗号、疑似乱数)を、どう並行実行可能にしていくつもりなのか
  • 数日、数週間、数ヶ月単位の大規模遅延に耐えるネットワーク技術 (delay tolerance)
  • IPv6の基本的サポート、特にDistributed Erlang / epmd、そしてそのSSL化サポートの確認
  • DNSSEC対応のリゾルバ for inet_res module
  • BEAMの実装に起因するバイナリヒープの扱い、ならびにそれを意識して高速にNIFを書くための技法(実測が必要)
  • 状態保持量の少ない疑似乱数: Wichmann 1982 / Wichmann 2006 / LShift / XOR32
  • 状態保持量の多い疑似乱数: SFMT ((2^19937-1) or (2^607-1))
  • NIFによるTAI(国際原子時)の扱い
  • BEAM間の権限分離手法(FreeBSD Jail? それとも一般的な仮想化?)
  • そもそもPort, Linked-In Driver, NIFの使い分けをどうする?
なんて話があるわけです。

いろいろといじってみたいプロジェクトもいっぱいあるのですが、一部だけ。

そして当然今年は
という大イベントが控えております。

課題が山積しまくりで大変であります。